第185回 鴨川をどり(鴨川おどり)
新緑の京都を美しく飾る「鴨川をどり」は、輝かしい伝統と 磨きあげられた洗練の美を誇る京の年中行事です。 美しく楽しい華舞台、興趣の内容を盛った舞踊劇と艶麗京情緒の 踊絵巻の豪華番組は、国内はもとよりひろく海外にまで知られ、 今や京の初夏に欠くことのできないものとなっています。 御観光の好季節、御ひいき様並びに御入洛のお客様ぜひ、 「鴨川をどり」へ御光来下さいまして、華と競う舞台を御高覧 下さいますようお待ち申しております。
鴨川をどりの茶席は、立礼式によって行われます。この式は椅子点と申しまして、明治5年仙洞御所で博覧会が開催された際に、裏千家11代目玄々齎宗匠が外人客の接待のお茶のために考案された点前作法です。現今諸流で行われている椅子点前と称する作法は、凡てこの立礼式が規範となっています。 鴨川をどりも明治5年に創演し、をどり情緒を一層深くする風流な茶席は点前の芸妓舞妓の純京風の姿と共に喜ばれています。